国家資格

不動産鑑定士

不動産鑑定士 職業・仕事の内容

不動産鑑定士の仕事は、依頼者からの鑑定申し込みに応じて不動産の適正な評価額を調査決定し、その価額を依頼者に報告すること。 業務は国や都道府県が依頼者である公的評価 (地価公示地価調査など) と私企業や個人による民間評価に大別される。 この公的評価が、 不動産鑑定士の資格の魅力になっている。また民間評価の延長として不動産活用のコンサルティングも行う。

具体的には、依頼者が指定した土地や建物などの不動産を実地に調査し、それがどれほどの費用で作られているか (費用性)、 どのような値段で取引されているか (市場性)、 それを利用することでどれほどの利益が得られるか (収益性) などを調べて、 分析し、不動産鑑定評価基準に基づき、 今までの経験をも加味して、総合的に判断し、適正な価格を決める。その結果と経過を鑑定評価書に取りまとめ、依頼者に説明、報告する。

不動産鑑定士の動向

2016年1月1日現在、 不動産鑑定士として国土交 通省に登録されている人は8207人。 この他に、不動産鑑定士補として登録されている人が1275人。 しかし、登録をしていても本来の不動産鑑定業務に 従事していない人がいる。 登録を受けても不動産鑑 定の仕事に就かない人がいるのは、信託銀行や不動 産会社などで他の業務に従事している人が多いため である。

必要な学歴・経歴・資格・許認可

短答式試験論文式試験からなる不動産鑑定士試験に合格しなければならない。 短答式試験の科目は、 不動産に関する行政法規、 不動産の鑑定評価に関する理論で、これに合格すると、 以後2年間短答式受験を免除される。 論文式試験は、その年の短答式試験の合格者と前年、 前々年の短答式試験の合格者が受けることができる。論文式試験の科目は、民法、 経済学、会計学、不動産の鑑定評価に関する理論である。

必要な経験修業時間・費用

不動産鑑定士試験に合格した後は、 実務修習機関(社 団法人日本不動産鑑定協会) 1年 2年 3年の 3種類のコースが用意されている実務修習を受けな ければならない。その後、実地演習の事案に対する 口頭試験と小論文からなる修了考査を経て修了となる。 なお、修了については国土交通大臣の確認を要する。 資格を取得するには試験への出願から登録まで、最短でも2年程度必要。

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